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法人税とは

法人とは、自然人(普通の人)と同様に法律行為を含むさまざまな経済活動を行い、組織体に人格を与えたものをいいます。法人税は、この法人が得た利益(所得)に課せられる税金であります。

 

法人税の計算手順

1.会社法に従った決算により、会計上の利益を求める。
2.会計上の利益から、税法に従った所得(法人税の所得)を求める。
3.法人税の所得に税率をかけて税額を求める。
4.各種税額控除を行い、法人税額を確定する。

 

・会計上の利益と税法上の所得は違う。

会計上の利益の求め方は、『 利益 = 収益 - 費用 』で求められます。
税法上の所得の求め方は、『 所得 = 益金 - 損金 』で求められます。
利益と所得、収益と益金、費用と損金は、何が違うのかというと、はっきり言ってほとんど同じです。
ただ、法律(会社法と税法)の考え方の違いにより、会社法上では、費用になるのに、税法上では費用(損金)として認められないと言ったことがあったり、費用(損金)となる限度額が決められていたり、と一部ズレが生じますので、そのズレを上記法人税の計算手順の2で調整するわけです。
つまり、利益=所得ではありません

 

・法人税率

法人税は、税法に従って求められた所得に税率をかけて算出されます。
また、法人税とは別に法人事業税法人住民税も所得に対して課税されます。
大まかに各税率について紹介します(実際は細かく規定があります)。

法人税は、『 所得 × 30% 』です。
法人事業税は、『 所得 × 9.6% 』です。
法人住民税は、『 法人税 × 17.3% 』です。

3つ(法人税、法人事業税、法人住民税)を合計すると、『30+9.6+(30×0.173)=44.79%』になります。
ただし、法人事業税は、損金算入が認められてるので、その分だけ所得が小さくなります。そのことまで考慮した税率を実効税率といいます。実効税率は、この法人事業税を考慮しますので、44.79%÷1.096となります。
よって、40.87%が法人税率となるのです。

つまり、企業の儲けの約40%は税金として納めることになると考えておきましょう。