税金の仕組みや税金の役割、税金対策や節税方法・種類(所得税、法人税、消費税、相続税、贈与税等)について解説する税金総合サイト!

ホーム > 2008年7月

交際費、会議費、福利厚生費について

基本的な考え方は、得意先への接待は交際費、社内の打ち合わせなどにかかる費用は会議費、社内の従業員にかかる費用は福利厚生費です。


交際費

具体的には、得意先との食事、得意先に対する祝金や香典、中元や歳暮などです。

※個人の場合は、交際費はすべて経費になります。
※法人の場合は、1人当たり5,000円以下の飲食代で、その明細(詳細を記入)について保存しておけば、すべて経費にできます。
それ以外の交際費の金額は、資本金が1億円以下の場合400万円を越える部分は全額経費として認められません。400万円以下の部分は、90%が経費として認められます。 


会議費

具体的には、会議、来客との相談、打ち合わせのための飲食代、会場代などです。


福利厚生費

具体的には、従業員やその従業員の親族に対する祝金や香典、法人名義のスポーツクラブの会費、従業員一律参加の忘年会・新年会など。

 

固定資産税

相続時精算課税制度

「相続時精算課税制度」とは、65歳以上の親から20歳以上の子への贈与に認められた贈与の特例で、2,500万円までの贈与は非課税【特別控除】、それを超える部分の金額に対しては、一律20%の税率で税金(贈与税)がかかるというものです。

しかし、その贈与した非課税分の財産には、税金がかからないというわけではありません。
相続時精算課税制度という名前の通り、相続時に税額を精算する制度ですので、相続税の計算をする際に考慮されることとなります。

とは言っても、贈与税は、相続税に比べて税金が非常に高いということを考えると、上手に活用することで大きな節税につながり、税金対策することができます
 

具体例

65歳の親から、20歳の子へ3,000万円を贈与しました。

【通常の贈与税の計算をすると】 ※贈与税の計算方法のページを参照

(3,000万円-110万円)×50%-225万円=1,220万円
贈与税額:1,220万円

【相続時精算課税制度を適用すると】

(3,000万円-特別控除2,500万円)×0.2=100万円
贈与税額:100万円
 ※この贈与税額については、実際に親の相続が発生した時の相続税の前払いだと考えて下さい。相続税の算出の際には、この今回でいう贈与税100万円は、相続税額から差し引かれます。

ただし、メリットばかりではなく、この相続時精算課税制度は、一度適用を受けると相続時まで継続して適用しなければなりません。
そのため、生前贈与を受けた財産の価値が値下がりした場合には、余分に相続税を納める結果になることもあります。
相続時精算課税制度適用の際には、一度税理士さんに相談することをお勧めします。

贈与税の計算方法

贈与税は1年間(1月1日から12月31日まで)にもらった財産の価額の合計額から基礎控除額110万円をマイナスし、その残額に贈与税の税率を掛け、さらに控除額をマイナスした額が納税金額です。

贈与税額=(贈与財産の合計額-110万円)×税率-控除額

例)
父から有価証券(評価額100万円)、現金400万円をもらった。贈与税額は?

回答)
もらった財産の価額の合計額: 100万円+400万円=500万円
基礎控除額をマイナス: 500万円-110万円=390万円
下記の速算表より、税率を掛け、控除額をマイナス: 390万円×20%-25万円=53万円
贈与税額: 53万円

 贈与税速算表

基礎控除後の課税価格
税率
控除額
200万円以下
10%
0円
300万円以下
15%
10万円
400万円以下
20%
25万円
600万円以下
30%
65万円
1,000万円以下
40%
125万円
1,000万円
50%
225万円
 
 
これまでの説明から(贈与税と相続税を見比べて)わかるように、贈与税の負担は非常に重いのです。
すると、今度は、贈与税を懸念し、世代間の財産移転が行われず、経済にマイナスの影響を与えることになるのです。
そこで、贈与税と相続税を一体化した『相続時精算課税制度』が設けられました。
 

 

 

相続税の計算方法

 相続税の用語説明

 〔遺贈〕
遺言によって財産を無償で譲り渡すこと。
 
〔みなし相続財産〕
 民法上の相続財産ではないが、相続税法上が財産とみなして課税対象とする相続財産。生命保険金や、退職金など。
 
〔法定相続人〕
 民法の規定によって相続人となる人。相続を放棄した人も含みます。
     配偶者相続人・・・被相続人の夫または妻は、常に相続人になれます。
     血族相続人・・・次のような優先順位があって、全員が相続人になれるわけではありません。
   第1順位:子、 第2順位:父母などの直系尊属、 第3順位:兄弟姉妹
 
 〔遺留分〕
 相続人には、最低限保証された相続権があり、遺産のうち法的に留保された一定の割合。
  

相続税の計算方法

相続税額は、相続人ごとに個別に算出するのではなく、先に相続税の総額を求めて、その総額を各相続人に割り振るという方法がとられています。これは、税務署が受け取ることができる相続税額を先に把握したいということのようです。
 
それでは、順に説明していきます。
 
Ⅰ 課税価格の算定
1.相続人ごとに、相続又は遺贈によって取得した財産の価額を出します。
2.みなし相続により取得した財産の価額をプラスします。
3.非課税財産の価額をマイナスします。
4.債務及び葬式費用の額をマイナスします。
5.相続時精算課税制度を適用して生前贈与を受けた財産の価額をプラスします。
6.1~5を合計して、各人の課税価格を求めます。
7.各人の課税価格を合計します。

Ⅱ 相続税の総額を計算
1.課税価格の合計額から基礎控除額をマイナスし、課税遺産総額を求めます。
   ※基礎控除額とは、5千万円+1千万円×法定相続人の数です。
2.課税遺産総額を各相続人が法定相続分どおりに分けたと仮定して、各相続人の仮の遺産取得金額を算定し、これに相続税速算表を利用して、各人の仮の税額を求めます。
3.各人の仮の税額を合計したものが、相続税の総額となります。
 
相続税速算表

課税価格
税率
控除額
1,000万円以下
10%
0円
3,000万円以下
15%
50万円
5,000万円以下
20%
200万円
1億円以下
30%
700万円
3億円以下
40%
1,700万円
3億円超
50%
4,700万円
 
 
Ⅲ 各人の相続税額の計算

1.   Ⅱで求めた相続税の総額を、相続財産の比例配分割合に応じて割り振って、各人の税額を計算します。※相続税の総額×各人の課税価格÷課税価格の合計額で求めます。
2.財産をもらった人が、被相続人の配偶者、父母、子供(子供が被相続人よりも先に死亡している場合には孫)以外の場合には、各人の税額に2割相当額を加算します。
3.各人ごとに、各種税額控除額を差し引き、各人の納付税額を求めます。
※控除には、配偶者の税額軽減、未成年者控除、障害者控除、相次相続控除、外国税額控除があります。

 

 

所得税について

消費税について

法人税について

その他の税金